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中国のCPTPP申請、加盟国コンセンサスまだ

 「包括的および先進的環太平洋連携協定(CPTPP=TPP11)」の議長国であるシンガポールのリー・シェンロン首相はこのほど、中国の加入申請について、加盟国のコンセンサスがまだ得られていないことを明らかにした。ただ、中国が条件を満たすことは可能との見解を示している。香港経済日報が10月19日伝えた。
 
 豪州を訪問中にアルバニージー同国首相との会談で明らかにしたもの。中国のCPTPPへの正式加入には、加盟11ヵ国の承認が必要となるが、リー首相は「まだコンセンサスは得られていないと思うが、引き続きプロセスを進めていく」と述べた。
 
 中国がCPTPP加入の要件を満たすことができるかどうかについて、豪州はこれより先、「留保」の姿勢を示している。豪州製品に対する制裁措置を解除するよう中国政府に促した。
 
 リー首相は会談で、豪州の立場に理解を示しつつも、中国の加入は望ましいことだとコメント。交渉を通じ、中国が加入条件を満たすことは可能との認識を示した。
 
 CPTPPは現在、日本、シンガポール、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、豪州、ニュージーランド、カナダ、メキシコ、チリ、ペルーの11ヵ国で構成される。中国のほか、英国、台湾、エクアドル、コスタリカも加入を申請済み。元来は「中国封じ込め」を狙いの一つとした枠組みだっただけに、加盟国の間では中国の加入に慎重な声も聞かれる。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN