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経済

2022年10月17日

第3四半期経済成長率4.4%、2四半期ぶり減速

 

 シンガポール貿易産業省は10月14日、2022年第3四半期の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率を前年同期比4.4%と発表した。第2四半期の4.5%(改定値)を下回り、2四半期ぶりに減速。新型コロナウイルス沈静化に伴う4月からの入国規制緩和によりサービス業が伸びた一方、世界的な物価高と金融正常化の影響で製造業が減速した。
 
 製造・建設業の成長率は2.2%で、前四半期の5.4%から減速。一方、サービス業は4.8%から6.1%に加速した。
 
 より詳細にみると、製造業は1.5%と前四半期の5.7%から伸びが減速した。精密機器や運輸エンジニアリングで生産が伸びた一方、化学品などで落ち込んだ。建設業は7.8%で、3四半期連続で加速。入国規制の緩和による外国人労働者の増加が追い風となった。宿泊・外食・不動産・管理支援サービスは9.2%と、前四半期の7.6%を上回り、3四半期連続で伸びが加速した。入国規制の緩和が特に宿泊サービスの伸びにつながった。卸小売り・運輸・倉庫は6.2%で2四半期ぶりの加速。一方、情報通信・金融・保険・プロフェッショナルサービスは4.0%で3四半期連続の減速だった。
 
 全体のGDP成長率は、季節調整済み前四半期比でプラス1.5%。前四半期のマイナス0.2%からプラス転換した。産業別では、製造業がマイナス3.3%で唯一低下。伸びが最高だったのは卸小売り・運輸・倉庫の4.2%で、前四半期のマイナス1.9%からプラスに転じた。建設業は3.9%で、前四半期の1.5%から加速。宿泊・外食・不動産・管理支援サービスは1.8%、情報通信・金融・保険・プロフェッショナルサービスは1.7%だった。
 
 貿産省は8月、22年通期の成長率予想を従来の3.0〜5.0%から3.0〜4.0%へ下方修正した。世界的なインフレ加速で金融正常化のペースが想定より速く、外需の先行きが以前の見立てより細っているためとしている。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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