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社会

2022年9月26日

シンガポール旅行者が日本に魅了される理由

 COVID-19による外国人観光客の規制がようやく解除された日本、シンガポールでは日本マニアが最高潮に達しているという。
 
 日本がシンガポールの人たちに愛されている旅行先であることは間違いない。東京や大阪のエキサイティングな街並み、ニセコでのスキーやスノーボード、京都の寺院での瞑想など、人によって楽しみ方はさまざまである。
 
 2022年ISEAS東南アジア情勢調査によると、シンガポールの回答者の間では、日本が最も行きたい国となっており、約3分の1が日本を選んでいる。YouGovによる別の調査でも同様の結果が得られ、49%が次の旅行先として日本を検討している。
 
 岸田文雄首相が10月に日本の国境管理を緩和し、ビザなし渡航と個人旅行を再開すると発表して以来、ソーシャルメディアのフィードでは、日本への旅行の投稿があふれているという。
 
 しかし、これほどまでに熱狂的な支持を得た国が他にないことは興味深いことである。パンデミックの初期にヨーロッパの都市を中心に行われたワクチン付きトラベルレーン(VTL)から、最近ではタイ、インドネシア、マレーシアといった地方都市への入国条件が緩和されているにもかかわらずに、これほど広く期待されている国境再開は他にはない。
 
 K-POP、K-Drama、韓国料理が大人気で、シンガポール人が必ず訪れると思われる韓国でさえ、ISEASの調査ではかなり低い順位にとどまっている。シンガポール人のわずか5.9%が韓国を挙げているという。
 
 その理由の一つは、日本が入国条件を緩和した最後の数ヵ国の一つであることが考えられる。今のところ、日本への最大の観光客を出していた中国がまだほとんど閉鎖された状態なので、多くの旅行者が押し寄せる前に、駆け込み需要が発生する可能性があるという。
 
 表面的なことではなく、80年代から90年代にかけて、日本はアニメやゲームなどのエンターテインメントを海外に広め、料理やブランドを世界中に普及させることで、見事にソフトパワーを構築してきた。その時代に育った人たちが、この国に惹かれるのは必然的なことである。
 
 外国人観光客をターゲットにしたキャンペーンのおかげで、日本はパンデミック前に最も成長した観光地の一つであり、2019年は7年連続で観光客数が過去最高を記録した。
 
 一度でも日本を訪れれば、その豊富な品揃えに魅了される。誰もが楽しめる何かがあるという。食通は日本の食材や海産物の新鮮さに感動し、文化愛好家は日本独特の祭りや伝統に魅了され、自然愛好家は富士山から沖縄のビーチまで、この国の素晴らしい景観に抗うことができないという。
 
 それに、この国は秩序があり、人々は礼儀正しく親切であることが知られている。日本語を一言も話せなくても、旅はとても楽という。多くの人が「また行きたい」と思っても不思議ではないという。
 

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