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金融

2022年9月2日

ウォール街、シンガポールドルをアジアのトップトレードと顧客に説明

 ウォール街の大手銀行は、中央銀行が引き締め政策を延長するとの観測から、東南アジアで最もパフォーマンスの高い通貨であるシンガポールドルに対する需要を高め、シンガポールドルを最有力候補に挙げている。
 
 ゴールドマン・サックス・グループは、タイのバーツと並んで、アジア通貨の中で最もシンガポールドルを好んでいるという。
 
 RBCキャピタルマーケッツは、シンガポール通貨庁(MAS)による更なる引き締めは、為替を主要な政策手段とするシンガポール通貨の上昇を加速させるだけだと述べている。
 
 今年、容赦ないグリーンバック高がアジア通貨に打撃を与えたが、シンドルはタカ派的な中央銀行と回復しつつある経済成長のおかげで比較的よく持ちこたえている。
 
 2022年の通貨は米ドルに対して3.8%弱くなったが、グリーンバックにペッグされている香港ドルを除くアジアのすべての通貨に対して強くなっている。
 
 9月1日(木)、シンドルは0.3%下落し、1米ドル=1.4012となった。
 
 MASは10月にシンガポールドルの名目為替実効レート(S$Neer)の傾斜を50bp強めるだろうと予想していると、ダニー・スワナプルティ氏らゴールドマンのストラテジストはリサーチノートに書いている。
 
 日本以外のアジア通貨では、引き続きドル高が望ましいという。
 
 この14年間で最も早い水準で猛威を振るっているインフレを抑制するために、中央銀行は7月に予想外の引き締めを行ったが、これは今年2回目のサプライズで、物価上昇圧力を抑制するためであった。
 
 ジョアンナ・チュア氏らシティグループのストラテジストは、米ドルがさらに上昇し、アジアの資産に圧力をかける可能性が高い一方で、我々は、シンガポールドルの下落を好意的にとらえ、買いたいと考えているとメモに記している。

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