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社会

2022年8月14日

Covid-19患者の自己治療が増加、咳・風邪薬のパナドール品薄

 Covid-19の患者が自己治療するケースが増えたため、発熱、咳、風邪に効く市販薬が薬局で品薄になっているという。
 
 現在主流のオミクロン型は感染しやすいが、デルタ型より重症度は低く、感染者は発熱、喉の痛み、咳に悩まされている。
 
 WatsonsやGuardianなどいくつかの薬局で、風邪やインフルエンザによって引き起こされる症状を緩和するために使われるパナドール咳止め&風邪薬とデコルゲンが不足している。
 
 LazadaとShopeeでは、この2つの製品の在庫はあるが、数量に限りがあるという。
 
 Guardianのウェブサイトでは、両製品とも完売しており、広報担当者は、自己治療する人が増えたためだと考えられる。状況を監視し、供給業者と協力していると述べた。
 
 デコルゲンとパナドールの供給は8月末までに、回復し安定する見込みで、Guardianの自社ブランドの解熱剤は115店舗でまだ在庫があるとのことである。
 
 99の支店を持つWatsonsの広報担当者は、新しい在庫は8月中旬から下旬の予定で、サプライヤーが出荷の問題に直面していると指摘した。
 
 英国に本社を置き、アジア太平洋地域に本部を置くパナドールメーカーのハレオンは、過去最高の生産量を記録しているが、風邪やインフルエンザの症状を抑えるための消費者向け健康食品の需要は、最近、前例がなく、予測不可能である。グローバルなサプライチェーンが直面する課題と相まって、消費者が好みのパナドールを見つけるのに苦労することがあるかもしれないと述べた。
 
 今年初め、シンガポールでは、一部の店舗でパナドールの在庫がなくなり、顧客が特定の種類のパナドールを見つけるのに苦労する事態が発生した。
 
 これらの商品には、パナドール・エクストラとパナドール咳止め&風邪薬が含まれている。
 
 FairPriceの広報担当者によると、咳や発熱を抑える薬の需要は、オミクロンが急増し始めた今年の初めから全体的に高まっているという。 
 
 政府は2月に、症状の軽い人は診療所や病院への受診を控え、隔離して自宅で療養するよう呼びかけるなど、医療現場の負担軽減策を打ち出した。
 
 8月上旬に感染したハン・グエンさん(39歳)は、自己治療をしたという。医者にかかるほど気分は悪くなく、パナドールを飲んだら熱は下がったという。
 
 外出することで他の人をウイルスにさらしたくなかった。自己判断で薬を飲む人が増えるのは、医療制度への負担が減るので良いことである。しかし、薬を買いだめするのではなく、必要なものだけを買うべきであると述べた。

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