飲料大手F&N、菓子のココアランドを買収へ

　タイ大手財閥TCCグループ傘下のマレーシア飲料大手フレイザー＆ニーブ・ホールディングス（F&NHB）は6月3日、クアラルンプール証券取引所上場の菓子・飲料メーカー、ココアランド・ホールディングスに買収提案を行ったと発表した。既に株式27.66％を保有しており、残りの72.34％を総額4億8,815万リンギ（約143億円）で取得する意向。マレーシアで有名な菓子・飲料ブランドを傘下に入れることで事業基盤を強化し、新たな製品の開発にもつなげたい考え。
 
　「スキーム・オブ・アレンジメント」と呼ばれる方式で買収提案を行った。裁判所の許可のもと開催する株主総会で、F&NHBを除く株主の75％以上が提案に賛成した場合に全株式を取得する。F&NHBは1.50リンギでの買収を提案している。ココアランド株の2日終値は1.28リンギだった。
 
　F&NHBは今回、ココアランドの取締役会に対し、6月17日までに結論を伝えるよう求めた。買収が決まった場合には、株式取得後にココアランドの上場を廃止する。
 
　ココアランドはフルーツグミ「LOT100」やチョコレート菓子「ココパイ」などさまざまなブランドを持つ。筆頭株主は創業一族が経営するレバレッジ・サクセスで、持ち株比率は40.65％。

（提供：亜州ビジネスASEAN）