AsiaX

シェンションスーパーマーケット、年間3~5店舗出店

 スーパーマーケットを運営するシェンションは、今後3年から5年の間に、毎年3~5店舗の開店を目指していると、4月20日(水)に取引所に提出された書類に記載された。現在、シェンションはシンガポールで65店舗を展開している。
 
 4月26日(火)の年次総会を前にした株主からの質問に答える形で、同社は今後も新規および既存の公共住宅団地、特に同社が進出していない地域の小売スペースを探していくと述べた。
 
 同社によると、ここ2年間はハウジングボードの新規店舗供給に影響が出ているが、徐々に改善される見込みだという。2021年、3つの新規店舗の賃貸契約に成功した。
 
 新店舗は同社の収益を押し上げた。2月に発表した2021年下半期の収益は、2020年下半期にシンガポールで新たに3店舗をオープンしたことにより、6億8,810万Sドル(約647億円)と6.4%増加した。
 
 また、現在4店舗を展開している中国・昆明市での展開も拡大する予定である。同社は提出書類の中で、同地での事業は引き続き利益を上げている。スーパーマーケット事業の成長育成に引き続き取り組み、昆明への出店を目指すと述べた。
 
 上海の封鎖は、現時点では中国での事業部門に影響を与えていないと、スーパーマーケット運営会社はいう。
 
 しかし、Covid-19の流行、気候、地政学的な事象に起因するサプライチェーンの混乱のリスクは、投入コストの上昇につながる可能性があるという。供給源の多様化への取り組みを強化し、サプライヤーと緊密に連携することで、こうした混乱を最小限に抑えていく。国内のCovid-19の状況が沈静化し、規制がさらに緩和されたことで、消費者が他の社会活動や海外旅行に支出を増やすため、高まった需要は先細りになると予想される。また、他のスーパーマーケット事業者やオンラインマーケットプレイスとの競争は依然として激しいという。
 
 同社は、私たちが物理的に存在しない地域の顧客へのリーチを拡大するために、eコマース能力を構築し続けると述べている。しかし、Eコマースデリバリーサービスの需要が増加した一方で、顧客の大半は、特に生鮮食品については、実店舗のスーパーマーケットで購入することを依然として好むという。
 
 また、同社は株主への高配当は予定していないという。2017年会計年度以降、税引き後純利益の約70%を配当金として分配してきた。我々は、運用上の理由や大規模な資本支出のために現金が必要でない限り、この慣習を続けていく。取締役会はまた、私たちが手元に『軍資金』を準備しておくべきだと考え、必要が生じたときに装備を整えるよりも現金を節約することを優先したという。