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経済

2022年4月18日

台湾・鴻海、RF半導体のアルクァナを買収

 台湾の電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手、鴻海精密工業(ホンハイ・プレシジョン・インダストリー)は4月13日、シンガポールの高周波(RF)半導体ソリューション・プロバイダーのアルクァナ・テクノロジーズの無線通信事業を買収したと発表した。第5世代(5G)移動通信の車載インフラ設備用高性能RFデバイスを、鴻海グループと無線通信市場の顧客に供給する。14日付台湾・経済日報などが報じた。
 
 買収対象は台湾アルクァナ・テクノロジーズと、アルクァナ・テクノロジーズBV(ベルギー)を含む。買収額は公表していない。鴻海は傘下の米IC設計企業、アケルナルテックと合併させ、間接出資比率を100%とするとともに、各拠点の技術・経営資源を統合して、新ブランド「iCana」を立ち上げた。
 
 iCanaの各拠点は引き続き無線通信インフラ向け高性能応用製品の研究開発(R&D)や、サブ6とミリ波の周波数帯向け5G製品の開発に取り組む。市場拡大が続くコネクテッドカーや電気自動車(EV)市場で業務規模の拡大を目指す。
 
 アルクァナの前最高経営責任者(CEO)でiCanaのCEOに就任したグレン・バンデボールデ氏は買収について「鴻海とアルクァナが共に5G産業の先導者になりたいと考えていたため成立した」と発言。鴻海の専門知識とイノベーション能力によって、iCanaは5Gコネクテッドカー市場の需要に応えることができると語った。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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