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政治

2021年11月29日

南アフリカ等に対する水際対策強化について

 11月26日、シンガポール保健省(MOH)は、(1)南アフリカなど7カ国に対する水際対策措置の強化、(2)水際対策措置の更新とVACCINATED TRAVEL LANES(VTL)の拡大(注:日本は変更なし)について、以下のとおり公表した。
 

南アフリカなど7カ国に対する水際対策措置の強化

 関係省庁タスクフォースは、世界のCOVID-19の状況を注視しており、ボツワナ、エスワティニ、レソト、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ、ジンバブエの状況が悪化していることから、国境管理(水際対策)措置を強化する。
 
 ボツワナ、エスワティニ、レソト、モザンビーク、ナミビア、ジンバブエは現在カテゴリー4の国であり、これらの国に最近渡航歴のある渡航者は、現在SHN専用施設で10日間の隔離(Stay-Home Notice(SHN))を受けなければならない。南アフリカは現在カテゴリー2の国であり、南アフリカから入国する渡航者は申告した宿泊先で7日間のSHNをすることになっている。
 
 最近、ボツワナ、エスワティニ、レソト、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ、ジンバブエで、COVID-19のより感染力の強い変異株であるB.1.1.529が流行している可能性が報告されている。世界中の科学者たちは、この新しい変異株について、デルタ型よりも感染力が強いかどうか、重症化しやすいかどうか、既存のワクチンがこの新種のウイルスに有効かどうか等、調査を進めている段階だ。なお、シンガポールでは現在、この変異株ウイルスの感染者は確認されていない。
 
 B.1.1.529のシンガポールへの拡散のリスクを減らすために、政府は必要な予防措置を取るべきだと判断。ボツワナ、エスワティニ、レソト、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ、ジンバブエからの渡航者に対して、11月27日の23時59分から新たな制限を設ける。
 


 ●ボツワナ、エスワティニ、レソト、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ、ジンバブエへの最近の渡航歴が過去14日以内のすべての長期パス保持者および短期滞在者は、シンガポールへの入国およびシンガポールでの乗り継ぎが認められない。この制限は、シンガポールへの入国承認を既に取得している場合にも適用される。
 ●帰国するシンガポール国民及びシンガポール永住権保持者は、専用の指定隔離施設(SDF)で10日間のSHNをする必要がある。
 ●南アフリカはカテゴリー4に分類される。


 
 これらの追加水際規制は、まず4週間適用され、その後見直しを行い、必要に応じて規制が延長される予定。
 
 前述の通り、この変異株はより感染しやすいことが示唆されているが、この変異株が病気の重症度、抗体反応、ワクチンの効果の変化と関連しているかどうかを判断する証拠は現在のところ十分ではない。これらの点については調査中であり、保健省はデータが集まり次第評価し、それに応じて水際対策措置を見直す。
 

水際対策措置の定期的な見直し

 最新の国・地域の分類とそれに対応する水際対策措置は、MOHの資料Aに記載されている。シンガポールへの渡航に使用されるセーフトラベルレーンの全リストと、各レーンの異なる分類に対する一般的な水際対策措置、および水際対策措置の変更については、SafeTravelのウェブサイトにて更新される。渡航者は、シンガポールに入国する前に、ウェブサイトで該当する国や地域の最新の水際対策措置を確認し、入国時に現行の水際対策措置を受ける準備をすることが推奨される。
 
 すべての渡航者は、渡航履歴を正確に申告しなければならない。虚偽の申告に対しては厳しい措置がとられる。
 

水際対策措置の更新とVTLの拡大

 関係省庁タスクフォースは、世界のCOVID-19感染状況を注意深く監視しており、渡航者からの輸入やその後の国内への感染リスクを管理するため、シンガポールの水際対策措置を定期的に見直しており、多くの国/地域からの水際対策措置を更新している。今回更新された水際対策措置は、12月1日23時59分以降に到着する特定の国/地域からのすべての渡航者に適用される。また、VACCINATED TRAVEL LANES(VTL)をカンボジア、フィジー、モルディブ、スリランカ、タイ、トルコに拡大する。

カテゴリー2の国/地域

 アルゼンチン、クウェート、メキシコ、モンゴル、モロッコ、ネパール、オマーン、パキスタン、ルーマニア、タイに関して、12月1日23時59分から、これらの国はカテゴリー2に変更される。

カテゴリー3の国/地域

 ベリーズ、コスタリカ、カザフスタン、モーリシャス、パナマ、ペルー、ウルグアイに関して、12月1日23時59分から、これらの国はカテゴリー3に変更される。

VACCINATED TRAVEL LANES(VTL)の拡大

 これまでに、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、韓国、スペイン、スイス、英国、米国とVTLが開始されている。また、11月29日からインド、インドネシア、マレーシア、フィンランド、スウェーデンと、12月6日からカタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦とVTLを開始。VTLによる渡航者は、到着時の隔離(SHN)を受ける必要はないが、出発前2日以内に受けた出発前検査で陰性であること、到着時にPCR検査を受検する必要がある。
 
 また12月14日からタイと、12月16日から カンボジア、フィジー、モルディブ、スリランカ、トルコとVTLを開始。短期滞在者および長期滞在パス保有者向けのワクチントラベルパス(VTP)の申請は、タイからの渡航者は12月7日から、カンボジア、フィジー、モルディブ、スリランカ、トルコからの渡航者は12月9日から開始される。ワクチン接種を完了しているシンガポール国籍者および永住保有者のシンガポールへの帰国には、VTLの利用やVTPの申請は必要ない。シンガポールからこれらのVTL対象国/地域への渡航を予定している場合は、渡航先の一般的な入国要件について確認することが推奨される。
 

提供:在シンガポール日本国大使館

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