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経済

2021年11月25日

第3四半期のGDP7.1%増、3四半期連続プラス=確定値

 シンガポール貿易産業省が11月24日発表した2021年第3四半期の実質国内総生産(GDP、確定値)成長率は前年同期比7.1%で、3四半期連続のプラスとなった。先月発表した速報値(6.5%)を0.6ポイント上方改定。製造業は速報値を下回ったものの、サービス業と建設業が上回った。一方、22年の成長率予は3.0〜5.0%と予想した。
 
 第3四半期の成長率を産業別にみると、製造業は7.2%で5四半期連続のプラス。世界的に半導体需要が高まる中で電子部門が伸びた。ただ伸び率は速報値を0.3ポイント下回り、前四半期の17.9%からも10.7ポイント鈍化した。
 
 建設業は66.3%で最も高い伸び。2四半期連続のプラスで、速報値(57.9%)を8.4ポイント上回った。新型コロナウイルス流行の影響で前年同期に多くの建設事業が停止した反動が出た。サービス業は6.3%で、2四半期連続のプラス。速報値の5.5%を上回った。内訳をみると、不動産が16.8%で最も高く、これに情報通信が10.4%、運輸・倉庫が8.2%で続いた。卸売りは5.9%、小売りは0.7%だった。
 
 全体のGDP成長率は季節調整済み前四半期比でプラス1.3%となり、2四半期ぶりに増加した。産業別ではサービス業が1.2%、建設業が4.9%のプラス。製造業はマイナス0.1%だった。
 
 貿産省は今回、21年の成長率予想をプラス7.0%前後とし、先月発表のレンジ6.0〜7.0%の上方に予測を絞った。新型コロナワクチンの接種率が高い欧米で経済回復が進み、半導体輸出が堅調で成長をけん引するとみている。一方、22年の成長率は3.0〜5.0%と予想し、先月発表の4.0〜5.0%から下限を引き下げた。電子部品などの輸出が引き続き成長をけん引するものの、新型コロナ流行リスクが介在する中で観光や外食は低調となり、産業ごとに成長にムラが出ると見ている。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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