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経済

2021年10月26日

9月の物価上昇率2.5%、住居・食品の伸び加速

 シンガポール統計局が10月25日発表した2021年9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で2.5%だった。前月を0.1ポイント上回る水準。住居(1.9%)や食品(1.6%)の伸びが加速し、全体を押し上げた。住居と民間道路輸送(10.8%)を除くコア指数は1.2%と、19年6月以来の高水準を記録。前月に続き食品が指数を押し上げる要因となった。
 
 住居では家賃の急上昇が続き、食品は食材や調理済み食品の値上がりが顕著だった。エネルギー価格が高騰する中、電気・ガス(9.9%)も前月を上回る伸びを記録。高い伸びが続く民間道路輸送は、前月から横ばいだったものの、バイクの値上がりが加速した。
 
 CPIは4月以降に6カ月連続で2.0%を上回って推移。1〜9月の平均は1.8%だった。シンガポール金融管理局(MAS)と貿易産業省は、原油の高騰やサプライチェーンの混乱、景気の回復などを受け、今後もシンガポールと貿易相手国の物価上昇が続くと予測。国内では輸入価格や労賃の上昇もみられるとし、年間のコア指数上昇率が21年に1.0%弱、22年に1.0〜2.0%になるとの見方を示した。また、CPI上昇率の予測は21年を2.0%前後とし、前月までの1.0〜2.0%から上方修正。その上で22年は1.5〜2.5%まで加速すると予測した。
 
 22年については、建設工事の遅れによる家賃の上昇が続く見通し。一方、車両や燃料の価格は、同年中に上昇ペースが減速するとみている。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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