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経済

2021年8月12日

第2四半期成長率を上方改定、通年見通しも引き上げ

シンガポール貿易産業省が8月11日発表した2021年第2四半期の実質国内総生産(GDP、確定値)成長率は前年同期比14.7%で、速報値の14.3%を上方改定した。プラス成長は2四半期連続。新型コロナウイルス禍で「谷底」となった20年第2四半期(成長率マイナス13.3%)からの反動で大幅に伸びた。一方、欧米などで新型コロナワクチンの接種率が上がり、外需が高まる見通しの中、21年通期の成長率予想を従来の4.0〜6.0%から6.0〜7.0%に上方修正した。
 
 第2四半期の成長率を産業別にみると、建設業が106.2%で最も高い伸び。コロナ禍が始まって以降初のプラスで、20年第2四半期に多くの建設事業が停止した反動が出た。製造業は17.7%で、4四半期連続のプラス。伸び率は第1四半期の11.4%から加速した。世界的に半導体需要が高まる中でとりわけ電子部門が伸びた。
 
 サービス業は10.3%で、コロナ禍が始まって以降初のプラス。新型コロナと感染対策である厳しい制限措置によって「谷底」となった前年同期からの反動が出た。内訳をみると、小売りが50.7%で最も伸び、外食が36.7%で続いた。
 
 全体のGDP成長率は季節調整済み前四半期比でマイナス1.8%となり、4四半期ぶりに縮小。新型コロナ再流行で再び厳しい制限措置が講じられたことが影響した。産業別では建設業がマイナス7.6%、製造業がマイナス2.5%、サービス業がマイナス0.8%といずれも落ち込んだ。
 
 貿産省は今回、21年の成長率予想レンジをプラス4.0〜6.0%からプラス6.0〜7.0%に引き上げた。シンガポールを含め東南アジアでは新型コロナ再流行に伴い活動制限が強化される一方、欧米の経済回復に伴い外需が拡大し、輸出主導で以前の予想よりも高い経済回復をみせるとみている。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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