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金融

2021年7月12日

中銀が政策金利据え置き、6会合連続

 マレーシア中央銀行は7月8日、定例の金融政策決定会合の結果、翌日物政策金利(OPR)を1.75%に維持する決定を下したと発表した。据え置きは6会合連続。第1四半期の経済成長が想定を上回ったものの、6月に始まった全国的なロックダウン(都市封鎖)が多くの地域でいまだ続いている現状ではダウンサイドリスクが大きいことから、景気刺激に向けて緩和姿勢を維持するとしている。
 
 中銀は世界経済の現況について、新型コロナワクチンの接種が進む先進国を中心に景気が回復していると説明。ただし国によって回復にムラがあり、新型コロナが拡大して都市封鎖する地域もある中でダウンサイドリスクは拭えないとした。
 
 マレーシア国内については、第1四半期の国内総生産(GDP)成長率がマイナス0.5%と予想を上回ったものの、6月1日に開始した全土のロックダウンが多くの地域で延長されていることから、回復基調に陰りが出ているとした。ただ必需産業で操業継続が認められ、政府が先週に360億米ドル規模の新たな支援策を打ち出したことは、ロックダウンによる経済的打撃を和らげるとした。またワクチン接種の進展や外需回復は来年の経済回復を支えるとしている。
 
 マレーシアではこれまで80万人以上の新型コロナ感染が確認された。東南アジアではインドネシアとフィリピンに次ぐ3番目の多さで、6月に15日間の予定で始まったロックダウンは、クアラルンプールなど感染が深刻な多くの地域で延長されている。なおマレーシアのワクチン接種率は現状9%となっている。
 
 中銀は昨年、年初から4度にわたり利下げを行い、政策金利を計1.25%引き下げた。その後は据え置いているものの、緩和姿勢を維持している。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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