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社会

2021年2月4日

国民の価値観はこれまでどおり保守的、世界価値観調査

 シンガポール政策研究所(IPS)は世界価値観調査(WVS)のために2019年末から20年3月にかけ実施した調査の結果を公表した。WVSは、異なる国の人々の社会文化的、道徳的、宗教的、政治的価値観を調査する国際プロジェクト。
 
 シンガポールがWVSに初めて参加したのは02年で、当時と比べると市民はより開放的になっている。性、家族のことについて最も開放的な国は豪州、英国、米国。
 
 IPSによる調査は3回目で、今回は国民、永住者2,000人余りを面談調査した。売春は正当化できない、との回答率は68.3%、行きずりのセックスについては67.3%、同性愛については59.3%、子どもへの親の体罰については57.2%が、正当化できないと回答した。
 
 死刑は正当化できる、との回答率は63.5%、安楽死については50.6%、婚前交渉は54.1%、離婚は57.1%が、正当化できると回答した。調査チームリーダーのマシューズ氏によると、より開放的価値観を持っている回答者の特徴は、男性、若さ、高等教育、比較的資産がある、の4点だった。
 
 宗教心では、神の存在を信じるとの回答が80.1%で、日本(54.8%)、香港(53%)より高い。神は重要ではない、との回答は18.2%。
 
 孝心ではシンガポールは際立っており、成人になった子どもは親の面倒を見る義務がある、との回答は80.8%だった。シンガポールより高かったのはマレーシアの82.2%と中国の98.1%のみ。

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