シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP過激思想に染まった37人を取り調べ、16人を国外追放

政治

2020年11月25日

過激思想に染まった37人を取り調べ、16人を国外追放

 シンガポール内務省は24日、危険思想に染まった疑いでシンガポール人14人と外国人23人を取り調べ、外国人16人を国外追放し、26歳のバングラデシュ人労働者アハメド・ファイサルを治安維持法に基づき身柄拘束した。
 
 捜査を受けた37人の多くは今年10月、フランスの地理歴史科の中学教師サミュエル・パティがイスラム過激派の男に首を切られて殺害された事件を支持し、暴力をあおる、また社会不安を醸成する発言をソーシャルメディアで行ったという。ただ、シンガポールにおいてテロや抗議行動を計画していた者はいないという。
 
 フランスの事件は、パティが授業でイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を生徒に見せたことが原因。風刺画を掲載したのは風刺新聞のシャルリー・エブドで、イスラム教を冒涜(ぼうとく)するものとの反発を招いた。
 
 パティ事件以降、フランス以外でもテロ事件が起こったことから、シンガポールの治安当局は警戒を強めていた。
 
 「フランスには冒涜する自由がある」と発言するなど、風刺画の出版を擁護する姿勢を示したマクロン大統領やフランスに対する暴力をあおる投稿を治安当局は見つけた。
 
 国外追放の16人のうち15人はバングラデシュ人で、1人がマレーシア人。バングラデシュ人の多くは建設現場で働いていた。

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