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政治

2020年11月18日

心の健康に関する諮問委員会、初の勧告を発表

 シンガポール労働者の心の健康の問題に取り組む新たな政労使3者委員会は17日、初の勧告を取りまとめ発表した。仕事の上で精神的苦痛を抱えている労働者の救済を図る。
 
 委員会は、人材開発省、全国労働組合会議(NTUC)、シンガポール全国経営者連盟(SNEF)の代表で構成している。リー・シェンロン首相は先に、新型コロナウイルス感染症の拡大(パンデミック)は労働者により多くのストレス、プレシャーをもたらしたと述べていた。
 
 委員会は経営者に対し、以下の採用を勧告した。
 
 ●心の健康を推進する担当者を指名し、座談会やワークショップを通じ心の健康に関する社員の意識を高める。
 ●社員が仕事上、また仕事以外の困難な事柄について専門職者に相談できるようにする。カウンセリング手当も社員に提供する。
 ●燃え尽きなど社員が精神的苦痛を抱えているかの徴候に気付けるよう管理職を訓練する。
 ●社員が就業時間外に適切な休養を取る必要性を認識する。このため仕事と生活の調和を取るための政策を策定する。
 
 3者委員会によれば、パンデミックを背景に多くの企業が在宅作業を導入しており、仕事と家庭生活の境界線があいまいになり、労働者に燃え尽きのリスクが高まっているという。

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