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日系企業・社会

2020年10月30日

ENEOSと住商、サラワクで水素製造を検討

 ENEOSは、住友商事などとサラワク州で水素事業での協業について検討する。水力発電の電力を使用し、二酸化炭素(CO2)の排出を抑えて水素を製造。輸送効率が高いMCH(メチルシクロヘキサン)に変換した後、マレーシア国外の需要地に海上輸送する。
 
 サラワク州経済開発公社(SEDC)を含む3社で覚書(MOU)を締結。来年1月に事業化調査(FS)を開始する。同州ビントゥルでの事業を予定している。
 
 住友商事が水力発電から水素製造までについて検討。ENEOSはMCHの製造から海上輸送までを担当する。SEDCは傘下のSEDCエナジーを通じて、立地選定や現地調査を行うなどFSを全体的に支援する。
 
 ENEOSは水素の実用に関する具体的な事業創出の可能性も検討する方針。脱水素したCO2フリー水素の製油所や発電所での利用などを視野に入れている。
 
 同州は豊富な水力資源を有しており、現在は合計3500MWの水力発電所が稼働中。さらに2025年までに1300MWの増設が計画されている。また、ビントゥルには石油化学工業が集積しており、MCHの輸出に当たってタンクや出荷設備、港湾などのインフラを活用できる。

(提供:亜州ビジネスASEAN

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