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社会

2020年10月12日

国立大博士課程にいた学生、中国のスパイになり米で有罪判決

 シンガポール人のディクソン・ヨーは中国からスパイとして雇われ活動していたとして、米国の地裁で禁固14カ月の判決を受けた。取り調べに際しスパイ活動をしていたことを認めたが「それでも中国の大義に同意する。米国は中国から金を搾り取るため躍起になっている、というのが中国人全般の考えだ」と主張したという。
 
 被告弁護士が裁判所に提出した文書によると、シンガポール国立大学リー・クアンユー公共政策学院で博士号課程にいたヨーは中国諜報機関の誘いに応じ、重要情報を入手できる米国の軍人、公務員にソーシャルメディアを通じ報告書の執筆を要請。2015年から少なくとも4年間、執筆者に気付かれずに報告書を中国諜報機関の連絡員に提供していた。
 
 被告は誘われた時、孤独で無一文で、学術的に認められておらず、中国の機関は被告の学術活動を評価したという。
 
 検察は「中国は米国から情報を盗んでおり、そうした事情が今回の事件の背後にある。米国の世界での影響力削減を中国が目論んでいることを被告は理解していた」とした。
 
 被告は昨年11月6日、ニューヨーク国際空港から入国。疑いをかけられたため翌日帰国を計画したが、連邦捜査局(FBI)の任意聴取要請に応じ、スパイ容疑で逮捕された。

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