シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP独立型5Gネットワーク、試験運用でシングテルが構築

経済

2020年10月9日

独立型5Gネットワーク、試験運用でシングテルが構築

 通信最大手シンガポール・テレコミュニケーションズ(シングテル)は国内初の独立型5G(第5世代無線通信)ネットワーク施設を構築した。企業が5Gソリューションを開発するための試験ネットワークで、3.5ギガヘルツの周波数帯とエリクソンのMIMO(マルチ入力マルチ出力)技術を採用した。超高速通信、低遅延を実現する。
 
 ネットワーク施設の名称は「5Gガレージ」で、企業は5Gアプリ開発など、無料で施設を利用できる。
 
 双方向コンテンツ配信分野のクラウドコンピューティング技術企業ユビタス(本社台北)が同ネットワークを利用し、クラウドを利用したゲームを試験しており、4Gに比べ85%低い遅延を実現した。ユビタスの試験運用では、ユーザーに近いところにエッジサーバーを設置し、そこでアプリとの通信を行うことで低遅延な通信を実現する技術(MEC)プラットフォームを利用しており、グラフィックが迅速に処理されたという。
 
 IoT(モノのインターネット)や人工知能を利用すると5GとMECは融合が可能で、ラグタイム(時間差)がほとんど不要になり、遠隔外科手術、自動運転、ロボットによる遠隔修理などが可能になる。
 
 商用5GサービスはM1と提携したスターハブが8月に非独立型ネットワークで開始した。5G活用法の開発でも企業と提携している。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP独立型5Gネットワーク、試験運用でシングテルが構築