2020年10月7日
8月の小売売上高6%減に改善、自動車が2桁増
シンガポール統計局が10月5日発表した2020年8月の小売業売上高指数(名目、17年=100)は88.8となり、前年同月比で5.7%下落した。指数の下落は19ヵ月連続。新車販売の低迷や新型コロナウイルスの流行で19年2月からマイナス成長が続いている。ただ、下げ幅は前月(8.5%下落)から縮小し、年初来で最小。自動車(12.1%上昇)が19年1月以来の2桁上昇となった。
14業種のうち6業種で指数が上昇。うち自動車は新車、中古車とも需要が拡大し、販売が増えた。在宅勤務の広がりで家具・住宅設備(18.7%上昇)も好調。コンピューター・通信機器(16.4%上昇)は伸びが減速したものの、3ヵ月連続で2桁の上昇だった。
一方、百貨店(35.3%下落)と衣類・履物(28.6%下落)、時計・宝石(12.8%下落)は、外国人観光客の入国禁止で引き続き苦戦を強いられている。
8月の小売売上高(推計)は5.7%減の34億2,100万Sドル(約2,655億円)。うちネット通販が占める割合は10.9%で、実店舗の営業再開を受けて前月から低下した。食品飲料サービス売上高(推計)は28.6%減の6億6,500万Sドル(約516億円)だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)