シンガポールで電子機器の卸売業に従事していたジョン・イエ氏（41）はアリ好きが高じて、アリの繁殖・販売に転じた。多くの人にとりアリは厄介者だが、イエ氏は「アリは私たちにたくさんのものを提供してくれる」と価値を訴えている。
アリ専門店「ジャスト・アント」を開業したのが2月後半。コロナウイルス禍で社会・経済活動が制限されるという困難に直面したが、制限解除後の7月から売り上げが上向きになったという。
アリの養殖は西側の一部の国では行われているが、シンガポールではおそらく初めて。アリに付きまとうマイナスイメージの一新がイエ氏の願いで「アリは生態系で重要な存在。この世界に理由あって存在している。忍耐などアリからたくさんのことを学べる」と述べた。
国内で採取したアリを販売している。アリの巣は暴風雨の後で発見が容易だ。現在扱っているのは30種で、女王アリと働きアリの入門者向けセットを販売している。価格は13.9～300Sドル（約1,000～2万3,000円）。虫など生餌も販売している。
アリを繁殖・販売のイエ氏、「アリは理由あって地球に存在」
