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社会

2020年7月17日

絶滅危惧種・赤エリマキキツネザル、シンガポール動物園で赤ちゃん公開

横浜動物園から来星の絶滅危惧種赤エリマキキツネザルが産んだ双子の赤ちゃん、
シンガポール動物園で生まれ、いよいよ観客を歓迎

 先日シンガポール動物園は繁殖が非常に困難であることが知られている絶滅危惧種である双子の赤エリマキキツネザルの誕生を迎えた。この双子の父親のボスコが誕生してから10年以上経った今、初めてシンガポール国内で赤エリマキキツネザルが産まれたことになる。
 

赤エリマキキツネザル/シンガポール動物園(Photos: Wildlife Reserves Singapore)

 
 Wildlife Reserves Singapore(WRS)は「双子はCOVID-19のパンデミックが世界中を席巻した間の2月22日に産まれた」と述べた。
 
 現在赤ちゃん赤エリマキキツネザルは出生後約5か月が経過しており、動物園が再開した7月6日以降に訪問者を歓迎し始めている。なお双子の母親は、2016年に日本の横浜動物園からシンガポールに来星した8歳のミニーだ。当時、日本からシンガポール国内への移動は、ヨーロッパ動物園と水族館協会の下での現場外保全プログラムの一環として計画され調整が行われた。
 
 WRSは更に「ボスコとミニーは、野生生物と生物多様性を保護するための動物学機関の間で進行中の保全育種努力の一環として、遺伝的適合性の中で特別に一致しました。これらの褐色の霊長類は年に1度しか繁殖を行わない為、繁殖が難しいことで有名です。それに加えて、メスは数日間のうち1日間しか生殖能力が起きないため、性的に受容的であり、この双子の誕生は特に特別なものになります」と述べた。
 
 なお、現在赤エリマキキツネザルは、国際自然保護連合の絶滅危惧種の中で最も危惧される絶滅危惧種に分類されている。赤エリマキキツネザルは、マダガスカル北東部に自生する白黒のエリマキキツネザルの姉妹種にあたり、この2つの種は同じエリアでは共存していないが、互いの呼びかけを理解してコミュニケーションをとることが可能とされている。彼らに対する主な脅威は、違法伐採と狩猟による生息地の喪失となっており、また家族単一で生息している為、しばしば親子で密猟者に狩猟されてしまうことが多い。
 

text: Aiko Sasaki

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