シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP「生産性向上に失敗」は都市伝説、ターマン上級相主張

政治

2020年7月8日

「生産性向上に失敗」は都市伝説、ターマン上級相主張

 ターマン・シャンムガラトナム上級相は7日、フェイスブックを利用し45分にわたり選挙演説をライブ配信した。
 
 シンガポールは生産性の向上に失敗した、と一部が主張していることについて、「都市伝説」(根拠があいまいな噂話)と切り捨て、生産性、賃金は過去10年間で30%余り改善したと述べた。
 
 生産性は同期間、年2.4%上昇。労働時間当たり生産性は同2.8%上昇した。この結果、年2~3%の生産性向上を図るとの政府目標は達成されたという。
 
 賃金の中央値はこの10年間で、月2,900Sドル(約22万円)から4,600Sドル(約35万円)に32%増加した。ターマン氏は「ほかの先進国では見られないこと」と自賛した。
 
 しかし建設業は生産性が低く、ほかの先進国に後れを取っているため、てこ入れを図り、国民が就きたがる職の創出を図るという。
 
 技術の向上と生産性の向上を通じて労働者の給与を増やすこと目指す、全国労働組合会議(NTUC)が主導する「前進的賃金」体系は、清掃業、造園業、警備会社などで採用され、成果を上げているとして、ほかのすべての業種にも導入を奨励する意向を表明した。低所得の労働者が技術、賃金の階段を上ってゆく賃金体系で、野党が主張する最低賃金制度より優れているという。

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