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第2四半期の景況感が急激に悪化、コロナウイルスが影響

 第2四半期に対する企業の景況感が極端に悪化し、統計を取り始めた2010年以降の最低になった。建設、製造、サービスの3分野の悪化が顕著だった。
 
 信用調査機関、シンガポール・コマーシャル・クレジット・ビューロー(SCCB)が10日発表したビジネス楽観度指数(業績改善を予想している企業の割合-悪化を予想している企業の割合)はマイナス7.88%ポイントと、悪化予想の企業の方が多かった。前年同期より12.96ポイント低下した。
 
 新型コロナウイルスの感染拡大による社会不安、中国における需要の減少、流通網の切断が主因だ。
 
 指数を構成する6項目のうち、販売価格指数はマイナス8.46で前期より17.42ポイント悪化した。販売高はマイナス9.95で16.92ポイント悪化。新規受注はマイナス12.44で、16.42ポイント悪化した。
 
 SCCBは事業経営者、上級執行役員200人から四半期ごとに業況見通しを聞き楽観度指数をまとめている。
 
 プラスの指数があったのは運輸と金融の2部門のみ。運輸部門では在庫水準が42.86と前期のマイナス14.29から大幅に増加した。金融では純利益が16.67と、前期の100より低下したものの、プラスを維持した。
 
 SCCBのチア最高経営責任者(CEO)は、さらに厳しい事態への備えが企業には必要との認識を示した。