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社会

2020年2月28日

豪ライナスのレアアース工場、条件付きで操業継続

 豪レアアース大手のライナスは2月27日、パハン州クアンタンのレアアース製錬工場について、マレーシア政府から3年間の操業延長を認められたと発表した。
 
 環境問題で認可更新には疑問の声も出ていたが、放射性物質を含む廃棄物の管理などを適切に行うことを条件に事業継続が認められた。ザ・スター・オンラインが27日付で伝えた。
 
 政府は事業延長を認める条件として、クラッキング(接触分解)処理とリーチング(溶解)処理を行うプラントを2023年7月までに国外に建設し、それ以降は未加工鉱石の輸入を禁止するとした。
 
 また操業開始から生じた全ての廃棄物を永久保存する施設の建設も条件に含めた。
 
 レアアース鉱石には放射性物質が含まれていることが多く、製錬過程でトリウムやウラニウムなど放射性物質を含む廃棄物が発生する。
 
 12年に稼働を開始したこの工場の建設には、健康への影響を懸念する住民からの反対が強かった。
 
 レアアースの世界生産の9割近くは中国が手がけるが、中国を除いた場合、ライナスはこの分野で世界最大規模。日本で使用されるレアアースの約3割はライナスが供給しているとされる。
 
(提供:亜州ビジネスASEAN

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