予算：気候変動対策、ガソリン車をいずれ禁止、海面上昇に備え

　ヘン財務相は予算案読み上げで、2040年をめどに内燃機関の自動車（ガソリン、軽油を燃料とする自動車）を路上からなくすと表明した。電気自動車を購入しやすくする。
 
　自動車税の軽減・追加賦課の計算基準である排ガス規制を軽貨物車にも適用する。電気自動車を21年から23年にかけ購入する人には付加登録税を45％割り戻す。電気自動車、一部のハイブリッド車の道路税を軽くする。
 
　電気自動車の充電施設を現在の1,600カ所から30年までに2万8,000カ所に増やす。
 
　気候変動による海面上昇に備え、50億Sドル（約3,969億円）の沿岸強化・洪水対策基金を設定した。用途は未定。ヘン財務相は「将来の世代のために国土を守らなければならない」と述べた。
 

●HDBは持続可能性に軸足

　住宅開発庁（HDB）は持続可能性を住宅団地の重要な特質とする方針だ。「HDBグリーン・タウン」計画の名称で、電力消費抑制、雨水の利用、緑化によるHDBタウンの温度低下を図る。
 
　居住世帯には電力消費の少ない機器の購入を奨励し、低所得層には金銭支援を行う。団地敷地内の緑化を推進し、木々の葉が作る木蔭の面積を敷地面積の45～60％にする。