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経済

2019年12月3日

今年の公務員期末ボーナス、過去10年で最少

 
シンガポール人事院は12月2日、公務員(8万5000人)の可変期末ボーナスを発表した。低い経済成長率および先行き見通しの不確定を勘案し、支給額を抑制する。
 
 通常の期末ボーナスは賃金の0.1カ月分で、一時金が250~1,500Sドル(約2万円~11万2,000円)。等級が低い公務員は一時金の額が多く、上級公務員は少ない。最高等級の公務員(1700人)は400Sドル(約3万2,000円)の一時金のみで、期末ボーナスはなし。
 
 人事院は声明で「経済の先行き不透明を考慮し、公務員労組の理解も得て、期末ボーナス額を抑制する」と説明した。
 
 行政サービスは国内最大の雇用者。ボーナスは民間セクターが注視しており、法定機関もこれに沿ったボーナスを設定する。
 
 公務員は別に、13カ月目の賃金と呼称される、納税額に相当するボーナス(1カ月分の賃金と同額)の支給を受ける。
 
 この結果、期末ボーナスの合計は賃金の1.55カ月分で、これに一時金が加わる。昨年と一昨年の期末ボーナスの合計は同2.5カ月分だった。
 
 直近でボーナスが最も抑制されたのは2009年の世界金融危機の時で、期末支給は一時金(賃金の0.25カ月分)と13カ月目の賃金のみだった。

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