シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP8月の非石油地場輸出は9%減、前月よりわずかに改善

経済

2019年9月18日

8月の非石油地場輸出は9%減、前月よりわずかに改善

 
 貿易推進機関のエンタープライズ・シンガポール(ESG)は9月17日、8月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除いた輸出)は前年同月比8.9%減の143億Sドル(約1兆1,242億円)だったと発表した。5カ月続いた2桁減少からいくらか改善したが、中国への金輸出が急増したことが影響しており、シンガポール経済が第3四半期に、景気後退(2・四半期連続の前期比での経済縮小)に陥る可能性は残っている。前月比では8月のNODXは6.7%の増加だった。
 
 前年同月比で、NODXのうち電子機器輸出は26%の大幅減だった。減少が顕著だったのは集積回路(IC)、パソコン、ディスクメディア製品。前年同月の輸出額が多かったことの統計上の反動もある。電子機器以外の輸出は2.2%の減少だった。特に減少したのが、薬品、石油化学品だった。金(きん)輸出は133%増だった。
 
 バークレイズのエコノミストによると、変動の激しい薬品と金を除いたNODXは15.5%の減少になる。人民元の下落で安全資産としての金の需要が中国で高まった結果のようだ。輸出市場別実績では、上位10市場のうち中国以外への輸出は全て減少した。
 
 中間財輸入は56億Sドル(約4,403億円)で、前月より3.6%少なかった。石油輸出なども含めた総貿易は845億Sドル(約6兆6,434億円)。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP8月の非石油地場輸出は9%減、前月よりわずかに改善