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経済
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2019年7月10日

テマセクが年次報告、1年間の投資利益率は1.49%

 
 国営投資会社のテマセク・ホールディングスは7月9日、3月期決算の年次報告を公表した。投資リターンは1.49%と前期の12.2%を大きく下回った。多くの資産があるシンガポール、アジア市場での株価下落が影響した。
 
 テマセクは45年前の創設で、国家準備金を運用し、投資利益を国に配当として納めている。株式非公開企業のため決算公表義務はないが、国の資金を運用していることから、業績の概要を公表している。
 
 国際部門、テマセク・インターナショナルのディルハン・サンドラセガラ最高経営責任者(CEO)によると、テマセクが投資を希望する分野に関心を持つ投資家が増えているため、購入しようとする資産の価格が上昇する結果を招いており、高い投資利益率を上げるのが難しくなっている。
 
 テマセクは未上場資産への投資配分を高めており、投資残高の42%が未上場資産だ。シンガポールで保有する未上場資産は、メープルツリー・インベストメント、シンガポール・パワー、PSAなど。
 
 投資残高は3,130億Sドル(約25兆円)。3月期は280億Sドル(約2兆2,383億円)の資産を売却し240億Sドル(約1兆9,186億円)の資産を購入した。資産保有残高の地域別内訳は、シンガポールと中国がそれぞれ26%、北米が15%、欧州が10%。

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