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東南アジア域内貿易が増加基調に、シンガポールがシェア最大

 
 東南アジア諸国連合(ASEAN)域内貿易が増加している。ASEAN事務局の統計によると、域内諸国による輸出に占める域内輸出の割合は、2000年が22.6%、05年が25.3%、10年が25.2%、17年が23.5%だった。
 
 域内諸国による輸入に占める域内輸入の割合は2000年が21.4%、05年が24.5%、10年が25%、17年が22.3%だった。輸出入とも最大のシェアを持っているのがシンガポールで、17年実績で輸出全体の29%、輸入全体の25.4%を占めた。
 
 商品取引・物流のトラフィギュラのタン・アジア太平洋地域幹部によると、同社の売り上げは4年間で倍増しており、アジアが業績拡大をけん引している。
 
 シンガポール経営大学のメイ・ユアン助教授によると、米中貿易摩擦による貿易の転換でアジアの一部の国が恩恵を受けているが、より大きな視点で見ると、多くのアジア諸国の輸出品は中国で中間財として利用されており、中国製品に米国で高関税が課せられれば、これらアジア諸国に影響が及ぶという。
 
 ASEANのサービス輸出は2005年が1,134億米ドル(約12兆2,900億円)、17年が3,605億米ドル(約39兆億円)。サービス輸入はそれぞれ、1,408億米ドル(約15兆2,600億円)、3,427億米ドル(約37兆1,400億円)。05年の収支は赤字だったが、16年は黒字に転換した。サービス貿易全体に占める域内貿易の割合は17%前後で安定している。