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社会

2018年9月4日

シンガポール、バス・鉄道運賃、来年4.3%値上げの可能性

バス・鉄道運賃は来年、最大4.3%引き上げられる見通しだ。運賃を勧告している公共輸送審議会(PTC)の8月3日の発表によると、運輸網の輸送能力要素(NCF)を運賃見直しの際、新たに加えるためだ。NCFではバス・鉄道の輸送能力の変化と実際の利用度を調べている。

 

予想される値上げ分のうち、3ポイントはNCFによるもので、輸送能力の増大が利用者増を上回っていることを示している。

 

輸送能力の増大の多くはバス運行本数の増加によるもの。バスの運行距離は昨年、前年より2.1%増加したが、バス利用者の走行キロ数は同期間、1.8%減少した。

 

NCFに、賃金指数、燃料指数、消費者物価指数の要素を加えると、7.5%の運賃引き上げが必要になるが、以前の運賃値下げ計画のうち3.2ポイントが繰り越されるため、4.3%の値上げになるという。

 

PTC委員のビンセント・チュア氏(シンガポール社会科学大学准教授)によると、4.3%の値上げ勧告がそのまま承認されても、1回の乗車当たり運賃は10セントかそれ以下の値上がりにとどまるという。

 

チュア氏は、政府が運輸網の拡大に数十億ドルを投じた結果、通勤、通学がより快適になっていると指摘。「恩恵を受けている者が経費増を負担するのは妥当」と述べた。

 

乗り継ぎに関する規則改定では、駅間を徒歩で乗り継ぐ利用者には割引運賃を提供する。

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