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経済

2018年8月2日

女性取締役、シンガポール上場企業の過半に存在

女性の幹部登用を奨励する多様性行動委員会(DAC)の調査によると、6月末の時点で、シンガポール取引所(SGX)上場企業の51%で少なくとも1人の女性を取締役に登用していた。取締役会に女性がいる上場企業の割合が過半に達したのは初めて。

 

上場企業の取締役総数に占める女性の割合も11.2%と、6月前の10.8%、1年前の10.3%を上回った。

 

シンガポール国立大学(NUS)のローレンス・ロー准教授(統治・機構・組織センター長)は「過半数突破は画期的な出来事。多様性の受容で進展があったことを示すもの。企業自身が、女性を幹部に登用することは会社の利益になると考えるようになるのが望ましい」とコメントした。

 

DACは取締役会に占める女性の割合の目標を、2020年が20%、25年が25%、30年が30%と設定しており、大手企業に率先垂範を期待している。DACは財界首脳が委員に名を連ねており、委員長はSGXのロー最高経営責任者。

 

実際、大手企業は女性取締役が多く、時価上位100社では女性取締役の割合は14.7%(6カ月前は13.1%)だった。取締役が全員男性の企業は27社(同32社)。

 

今回の統計から、企業は友人や内部関係者の女性親族を安易に取締役に任命するのでなく、適任の女性を捜す努力をしていることが見て取れる。

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