シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPSGX上場企業による株式の買い戻しが増加、上期で昨年以上に

金融

2018年7月23日

SGX上場企業による株式の買い戻しが増加、上期で昨年以上に

シンガポール取引所(SGX)上場企業による自社株の買い戻しが増えている。株価下落を買い戻しの好機ととらえているためで、値下がりを食い止める意味もある。

 

上半期の買い戻し総額は8億3,900万Sドル(約685億5,000万円)相当で、前年同期(2億Sドル)の4倍強。82銘柄に対し4億2,500万Sドル(約347億2,300万円)の買い戻しがあった昨年通年も既に上回った。昨年は株価指数が上昇し、買い戻しが前年と比べ半減したという事情もある。

 

今年、特に自社株買いが多かったのは3月と6月で、ストレーツ・タイムズ指数(STI)が4.7%下落した3月は26銘柄、2億2,200万Sドル(約181億円)の買い戻しが、指数が2.6%下落した6月は33銘柄、1億7,400万Sドル(約142億円)の買い戻しがあった。

 

市場が弱気相場の時、手持ち資金のある企業は自社株買い戻しに動く。安値で購入でき、株価下支えにもなるためだ。企業が自社の先行きに自信を持っていることを示すことにもなる。

 

買い戻し額が多かったのは、不動産のキャピタランド、大華銀行(UOB)、ケッペル、OCBC銀行など。

 

ウィッカムズ・ヒル・キャピタルのモファット取締役によれば、自社株買い戻しは少数株主には株式価値の上昇になり、株式非公開化よりはるかに望ましい企業活動だという。

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