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経済

2018年7月2日

女性社外取締役の存在は企業価値にプラス=シンガポール国立大学調査

女性が社外取締役にいると会社の業績も上がる――シンガポール国立大学(NUS)ビジネススクールは6月29日、取締役会の多様性に関する会議で、女性取締役と企業業績の関係についての調査結果を発表した。

 

女性社外取締役の数が1人増えると、Qレシオで測ったその会社の業績は11.8%改善するという。Qレシオは企業の1株当たりの時価評価資産に対する株価の比率で、1株当たり実質純資産の何倍まで株価が買われているかを示す。

 

調査では5年間にわたり、シンガポール取引所(SGX)上場の500社(不動産投資信託と事業信託を除く)を調べた。

 

女性が社外取締役として1人いる場合、企業統治指数が55.12と高く、企業収益の向上をもたらすという。女性社外取締役がいない場合の統治指数は45.53。

 

取締役会に女性が3~4人存在する場合、組織としての健全性、意思決定が強まり、思考の多様性が増すことも分かっており、マッキンゼー・アンド・カンパニーの上席パートナー、ダイアン・イリン氏は「女性取締役の数、割合を増やすことは公正であるばかりでなく、企業、国家経済を強化する効果的方法でもある」とコメントした。

 

取締役会における女性の存在と企業収益との関係を証明した調査はシンガポールで初めて。

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