2018年6月27日
マレーシア公金横領疑惑、陰の主役はナジブ前首相夫人
【クアラルンプール】マレーシアを揺るがした、国営投資会社ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)を舞台にした公金横領疑惑で、ナジブ・ラザク前首相夫人のロスマー・マンソル氏が陰で中心的役割を果たしたようだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がマレーシア捜査当局に近い筋の話として報じた。
それによると、ロスマー氏は宝石や高級バッグを集めるのが趣味という贅沢好みで、ピンクダイヤモンドでは世界でも有数のコレクター。ロスマー氏はナジブ政権時代、首相府にデスクを持ち職員を使っていた。やや優柔不断なナジブ氏より幅を利かせ、そうした情報を得ていたシンガポールのリー・クアンユー首相(2009年当時)はナジブ氏との会談の際、ロスマー氏の同席を要請した。
ロスマー氏が最初の夫との間にもうけた娘、アズレネ・アハマドさんはソーシャルメディアに「母親が賄賂や裏取引で金庫にあふれるばかりの宝石、現金を手に入れたことを知っている」と投稿している。
ある実業家は、国営企業から不動産を購入し、別の公的組織に転売し、利益をロスマー氏と分け合うという取引を幾度も行ったと証言したという。
出典;エッジ