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経済

2018年3月19日

シンガポール、2月の輸出が予想外の減少、春節が影響

国際企業庁(IE)は3月16日、2月の非石油地場輸出(NODX=石油・再輸出を除く輸出)は147億Sドル(約1兆1,810億円)で、前年同月より5.9%減少したと発表した。エコノミストは増加を予想していた。

 

 企業活動が休みに入る春節の祝祭が、昨年は1月、今年は2月という季節要因が影響したようだ。

 

DBS銀行のエコノミストによると、シンガポールの製造業者にとり大市場の中国では春節期間中に工場が操業を停止するため、祝祭前に生産を増やすのが常で、1月のNODXが12.9%増という数字がそれを如実に示しているという。1月と2月のNODXを合計しならすと、1カ月の増加率は3.5%になる。

 

NODXのうち、電子機器輸出は12.3%減少した。電子機器以外の輸出は3.4%の減少だった。多くのエコノミストが、今年の輸出、特に電子機器輸出は大幅に減速すると予想している。

 

 製造業の先行きを示す中間財の輸入は58億Sドル(約4,660億円)で前月と同じ。石油貿易、再輸出を含めた総貿易は842億Sドル(約6兆7,648億円)で、前月より4.3%増加した。

 

 主要10市場別NODXでは、前年同月比で米国、日本、韓国向け以外は減少した。特に中国、欧州連合(EU)、台湾向けが減少した。

 

 大華銀行(UOB)のエコノミストは、米国が対中関税の品目を増やした場合、貿易戦争を招き、シンガポールの輸出も影響を受けるとの分析を示した。

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