シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、取締役会に占める女性の比率は10%、「改善が必要」

社会

2018年1月29日

シンガポール、取締役会に占める女性の比率は10%、「改善が必要」

シンガポール登録企業の取締役のうち女性の占める割合は10.3%(昨年6月時点)。上場企業のうち時価資本上位100社では12.2%だった。

 

多様性行動委員会(DAC)は2020年までに取締役会の女性の比率を20%にするとの目標を立てており、グレース・フー文化・地域社会・青年相は、目標達成には20年まで毎年130人の女性が取締役に登用される必要があると語った。

 

現状は目標と程遠いが、フー氏は「企業にその意思があれば達成は可能。女性取締役のいない企業を中心にシンガポール取引所(SGX)上場企業の半数が1人、女性を取締役に登用すれば達成できる」と語った。

 

就労可能年齢の女性の60.4%が働いており、女性は全労働力の45%を占めているが、フー氏は「取締役会の女性比率は10%で理想からほど遠い。女性が取締役会にいることで多様な見方、アイデアがもたらされる」と語った。

 

女性の取締役登用に関する調査を行った人材リーダーシップ研究所(HCLI)とボードアジェンダーの報告書によると、調査に回答した者の過半は、能力主義から逸脱した、名ばかりの女性取締役登用になるとの懸念を表明した。

 

報告書は「能力主義のみ追求すると、女性を取締役候補に考慮すること自体が阻害される」とした。

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