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社会

2018年1月22日

シンガポール、電気・電子製品のリサイクル、立法化で義務付けへ

政府は家電、携帯電話機など電気・電子製品のリサイクルに関し法律を制定する考えだ。国民の意識を高め、資源の再利用を促進する。

 

 シンガポールで廃棄される電気・電子製品は年6万トン余り。住民のリサイクルに関する意識は低く、シンガポール環境庁(NEA)によれば、住民の60%はこうした廃棄物のリサイクルに無知か理解が不足している。

 

 洗濯機や冷蔵庫は新品を購入した際、配送人に引き渡されることが多く、これらの一部はスクラップ業者、屑物商の手に渡り、分解され、部品が取引される。NEAによれば、ここで問題が生じる。スクラップ業者は再利用可能な資源を100%取り出すことはなく、重要部品のみ再利用する。残りは焼却されるが、二酸化炭素を発生させる。また有害な冷却剤の放出など廃棄物管理が良好でない例がある。

 

 シンガポールはこれまで、携帯電話サービス会社が端末回収ボックスを設置するといった自発的行動を中心に廃棄物を管理してきたが、回収されるのは持ち運び可能な機器のみで、それも全体のごく一部にとどまるなど、限界があるという。

 

 NEAはリサイクルシステムを確立している日本、ドイツの手法を研究しており、メーカー、小売業者にシステムへの参加を義務付ける考えだ。

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