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経済

2016年12月1日

先行き不透明で住宅・社債購入にリスク、金融庁が警鐘

〈シンガポール〉
シンガポール金融管理庁(MAS=中央銀行)は11月29日に公表した金融安定化報告で、長引く低成長、低金利、政治リスクの高まりで経済の先行きは不透明になっており、世帯は投資を慎重に行うのが望ましく、住宅や社債購入でリスクがみられると警鐘を鳴らした。

 

住宅投資についてMASは、空室率が上昇し、賃貸料が下落し、また金利が上昇する可能性があることを指摘。賃貸収入で利払いを賄えない可能性もあると警告した。

 

債券については、償還を近い将来に控えた複数の企業が債務不履行に陥る可能性があるとした。すでに海運、石油関連部門で複数の企業が償還に失敗している。

 

ただ債券の不履行率は金融機関以外の企業による発行残高の1.5%にとどまっており、債券市場全体としては強靭さを保っているという。

 

MASは、ほとんどの企業は利上げに対する抵抗力があるとしているが、クレディ・スイスのエコノミストは、シンガポールが進める構造改革がもう1つの難題であると指摘。「成果はまだ出ていない。来年も痛みを伴った改革となる」とコメントした。

 

MASは、一般世帯は定年後の生活費を過小評価する傾向があるとのHSBCの調査結果を引用。保有する住宅の現金化など退職後の備えを早くから計画するのが望ましいとした。

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