シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP外国人労働者の人頭税引き上げにマレーシア企業から非難の声

経済

2016年2月2日

外国人労働者の人頭税引き上げにマレーシア企業から非難の声

〈クアラルンプール〉

マレーシアの製造業者は、政府による外国人労働者の人頭税引き上げに対し、事業や雇用を脅かすことになると警告している。

 

マレーシア政府は2月1日付で、外国人労働者の雇用にかかる人頭税を引き上げた。これにより、年間1,250リンギ(約3万6,000円)だった人頭税は、製造、建設、サービス分野で2,500リンギ(約7万3,000円)、農業分野で1,500リンギ(約4万4,000円)になる。政府の歳入は25億リンギ(約727億円)増える見通しだ。ナジブ政権は、原油価格の下落による損失を補うため、別の財源を求めていた。

 

マレーシア製造業連盟(FMM)は「人頭税を2倍にするという政府の急な決定は受け入れられない」としたうえで、「事業の持続可能税や雇用は危うい状況だ。今後事業が難局を迎えれば、現地のマレーシア人の雇用も危うくなるだろう」と述べた。

 

世界銀行は昨年12月、マレーシアは労働市場の要求にしっかり目を向けるべきであると指摘している。現在の外国人労働者の受け入れ態勢は、必ずしも人材の需要と合致していないとして、労働力不足の測定方法を改善するとともに、マーケットの変化に対応できるよう人頭税についても見直すべきとアドバイスしている。

 

FMMは、企業は外国人労働者への依存をやめるべきとする一方、政府は政策変更について前もって告知し、企業が対応できるよう十分な時間を設けるべきだと指摘した。またFMMは、政府はビジネスの持続可能性について、もっと総合的に学ぶ必要があると主張している。

 

世界銀行が先月試算したところでは、マレーシアには登録済みの外国人労働者が210万人いる一方、未登録の移民は100万人以上いるとされている。東南アジア3位の経済規模を誇る同国は、労働力のコストを引き下げるため、今後3年で150万人の労働者をバングラデシュから受け入れる方針だ。

 

先週ナジブ首相は、原油価格の下落により90億リンギ(約2617億円)の損失が見込まれるとして、2016年の予算を見直している。ここ数週間コモディティ価格は下落しており、底が見えない状況だ。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP外国人労働者の人頭税引き上げにマレーシア企業から非難の声