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政治

2013年8月12日

公正な社会の実現で政府の役割拡大、建国記念日演説で首相

リー・シェンロン首相は48回目の建国記念日を翌日に控えた8月8日、国民向けメッセージを発表し、公正な社会を構築するため政府の役割を拡大する 方針を明確にした。国内総生産(GDP)については、上半期の増加率が2%だったことから、通年の増加率予想を、これまでの1~3%から、 2.5~3.5%へ上方修正した。
経済について「質の高い投資誘致に成功しており、失業率も低い。世界は不安定だが、国内経済はしっかりしている」と語った。
リー首相は「これからの道のりは以前とは異なる。このため現在の立ち位置を再評価し、方向性を精査し、生き残り戦略を変えなければならない」と国家運営の手法をシフトする方針を示した。
具体的には金銭的に恵まれない家庭の子どもに対する支援を、就学前の段階から開始する。高齢者の医療費負担を軽減する。低所得者に対する賃金支援のワーク フェアを継続し、すべての世帯の公営住宅所有を支援する。詳細は8月18日に開催の建国記念日大会(ナショナルデー・ラリー)で明らかにする。
戦略の変更に踏み切る理由としてリー首相は、世界の変化が急で予測不能なこと、また国内要因として、経済が成熟し高成長が見込めず、社会が高齢化し、多様性が増していることを挙げた。
政府は国民の意識を探るため1年にわたり「シンガポール・カンバセーション」を開いており、国民は「国民に成功、および満足できる人生を生きる機会を与え る国」を望んでおり、成功の定義も、助け合いの社会、安心して暮らせる安全網のある社会というように、広くなっているという。
リー首相は、こうした熱望の実現を目指すのが政府の役割で、それにはシンガポールが世界における地位を確かなものにしている必要があると指摘。「誠実で国民に奉仕する有能な指導者が必要だ」と強い政府の必要性を強調した。
8月9日にはマリーナ・ベイで恒例のナショナルデー・パレードが催され,国旗の色である赤あるいは白の服に身を包んだ観客2万7,000人がパレードを楽しんだ。

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