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2009年12月11日

経済復興には世代交代と少子化対策が不可欠――リー顧問相

スクリーンショット 2015-12-05 12.07.131969年に開設された在シンガポール日本商工会議所(JCCI)がサンテック・コンベンションセンターで12月10日、40周年を記念してリー・クアンユー顧問相のダイアローグを開催した。
開会の挨拶で、野木義之会頭は、シンガポール独立4年後に開設されたJCCIに登録された会員の日系企業数は56社だったが、現在725社に増えて着々と成長してきた歴史を振り返った。経済交流と投資の促進、シンガポールの経済発展への貢献、そして日本とシンガポールの関係強化を目指して開設されたJCCIは、その目的のために活動し、ますます重要となる両国の関係の強化に将来も貢献する意向だ。
続いてリー・クアンユー顧問相がダイアローグの冒頭で、JCCIが40年に亘ってシンガポール政府と協力しあい、日本・シンガポールの両国の懸け橋となって地域の経済成長に貢献してきたことを讃えた。過去40年の間に世界は大きく変化し、その中で日本・シンガポールとも成長して技術開発、経済のグローバル化、生活水準の向上のために努力してきたことを評価するとともに、現在直面している問題にも言及した。
日本経済は復興に時間がかかっており、鳩山政権にとって最大の課題となっているが、リー顧問相は経済回復には人口政策が欠かせないことを指摘した。シンガポール・日本の両国とも少子化の問題を抱えているが、移民政策が功を奏しているシンガポールと違って、外国人を受け入れることが困難な日本にとってこの問題はより深刻である。若い世代の人口が増えないと消費が冷え込み人材不足に陥り、活気ある社会を築くことができない。日本では女性が夫や夫の家族の世話を負担に感じて結婚したがらないのではないか、といった少子化の遠因にも触れている。
スクリーンショット 2015-12-05 12.07.35また、リー顧問相は政治・経済の世界では世代交代が必要であることも強調。政府や伝統のある大企業で管理する立場の人々は、慎重になりすぎず、時にはリスクを冒しても時代の変化に対応するために新しい教育を受けたエネルギーあふれる若い世代に実権を托す勇気を持ってほしい、と語った。65歳定年を規定している中国政府にシンガポールも見習っていると例を挙げた後、「86歳の自分は例外だが」と前置きしたうえで「しかし実務は次世代に任せている。自分の仕事は将来を予測すること」と語った。リー顧問相のメッセージには、今の日本にとって最も必要と考えられるキーワード「Make a Change」「Take a Risk」がしばしば登場。将来を見据え、明確なビジョンに向かってシンガポールをリードしてきた「建国の父」らしい説得力あふれる内容だった。

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