シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPマレーシアの景気後退の可能性は小 多様化した経済が下支え=ESC...

経済

2009年1月19日

マレーシアの景気後退の可能性は小 多様化した経済が下支え=ESCAP

〈バンコク〉
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は1月15日、「国連世界経済状況・展望年次報告2009」を発表、マレーシアは経済の多様化や観光業の拡大などの要因により、景気後退に陥る可能性は少ないとの見方を示した。ただし、世界経済減速の状況が長期化すれば後退局面もありうるという。
ESCAPのラジ・クマール上席顧問は、マレーシアは近隣諸国に比べると経済状況は良好で、国内需要と近隣貿易を高めることによって米国経済の影響を跳ね返すことができると説明した。しかしながら、近隣諸国、特にマレーシアの重要な貿易相手国であり、経済成長が2%以上も落ち込んでいるシンガポールの動向をよく見ていく必要があると語った。シンガポールは貿易国であり、世界経済状況が直接響いてくる国であるため、これ以上状況が悪化すれば、密接に関係しているマレーシア経済にも影響を及す可能性があるという。
また、経済刺激策についても、他国と比較するとマレーシアの政策は雇用創出を大きく刺激するものではないと指摘。バス運賃の免除や電気・水道料金値下げなどの貧困層援助策も一時的なものでしかないため、より大掛かりな刺激策が必要だとコメントした。マレーシア政府が昨年70億リンギ(約1,787億円)規模の経済刺激策を発表したのに対し、タイでは1,150億バーツ(118億1,000万リンギ、約3,000億円)の消費刺激予算が歳出される。
ESCAPのティジアナ・ボナペスマクロ経済政策調査部門長は、東アジア全体の2009年の国内総生産(GDP)成長率は6%と予想。2007年の9%、2008年の6.9%より鈍化するという見方を示した。これは2009年後半から先進国経済は回復するという予想の上で計算されており、もし回復しなかった場合は3.7%ほどに落ち込むと予測した。
同氏は、中国は依然として最も高いGDP成長率を達成、2007年は11.9%、2008年は9.1%となっている。カンボジアやフィリピン、シンガポールは工業先進国への製造業向け輸出の比率が高いため、2008年のGDP成長率は約3%ほど落ち込んだ。これに対し、タイやインドネシア、マレーシアなどはコメ・パーム油・石油などの輸出用一次産品の高値が続いたため、2008年のGDP成長率は2007年と変わらない値を示していると分析した。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPマレーシアの景気後退の可能性は小 多様化した経済が下支え=ESC...