シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPペトロナス通年決算、24%の大幅減益に

経済

2010年7月3日

ペトロナス通年決算、24%の大幅減益に

〈クアラルンプール〉
国営石油会社のペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は7月1日、2010年3月期通年決算を発表、エネルギー価格の落ち込みが影響し、売り上げは前年比 18.1%のマイナスとなる2,164億リンギ(約5兆8,644億円)にとどまった。
生産コストの上昇が影響し、税抜き前利益は673億リンギで、891億リンギ(約2兆4,146億円)だった前年度から24.5%のマイナスとなった。純利益は同 23.2%減の403億リンギ(約1兆921億円)だった。これにともないペトロナスが連邦政府と州政府に支払うロイヤリティは22%減の576億リンギ(約1兆5,610億円)となる見込みで、財政への影響も懸念される。
売り上げ2,164億リンギのうち、海外事業の売り上げが最も多くを占め、981億リンギ(約2兆6,585億円)だった。次いで、輸出が757億リンギ(約2兆515億円)、国内事業が 426億リンギ(約1兆1,545億円)の売り上げを上げた。
シャムスル・アズハル・アッバス会長兼最高経営責任者(CEO)は、厳しい1年だったと振り返ったうえで、利益、売り上げともに減少した理由を原油需要の減少と原油価格の低下と説明。世界的な金融危機の影響が石油・ガス産業にも影響を及ぼしたと述べた。世界的な原油需要は1日当たり8,440万バレルで、各地での需要が減少する中で新興経済からの需要が支えとなった。
世界的な原油産出能力は1日当たり8,940万バレルに増えた。特に石油輸出国機構(OPEC)加盟国での上流油田開発事業の完了が影響した。
原油価格は指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の原油価格は1バレル当たり平均70.59米ドル(約6,200円)で、20%下がった。一方、マレーシアン・クルード・オイル(MCO)価格は同72.69米ドル(約6,390円)に下がった。原油価格の値下がりを受けて天然ガスや液化天然ガス(LNG)、石油化学製品の価格も値下がりした。
設備投資額は371億リンギ(約1兆54億円)で、探査及び生産(E&P)事業に全体の71%となる264億リンギ(約7,154億円)が費やされた。今後の見通しとして同 CEOは、グループ全体の事業を長期的に維持可能なものとするために再投資が必要となるとコメントした。
今年1月1日時点での原油と天然ガスを合わせたマレーシア国内の埋蔵量は、前年比1.9%の増加となる206億バレル。
ペトロナスは今年、国内での探査活動、開発・生産を進めて需要の増加に応える方針だ。
国内での生産高は1日当たり111万BOE(バレル換算)。全国の生産量の68.2%を占めた。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPペトロナス通年決算、24%の大幅減益に