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社会

2010年4月6日

自動車保険の賠償額上限案、首相が慎重姿勢

〈クアラルンプール〉
ナジブ・ラザク首相は、現在中央銀行バンク・ネガラ(BNM)が検討している、自動車事故による第3者の障害、死亡などに対する保険金支払いに10万リンギ(約288万円)の上限設定を設けることに関して、BNMは様々な方面の意見を取り入れ、検討を深める必要があるとコメントした。
ナジブ首相は、自動車保険業界の損益状況は深刻であると指摘。自動車保険と生命保険をダブルで請求し利益を得ようとする人がいることも踏まえ、何らかの対策を打つ必要があることは理解しており、検討の際に全ての関係方面の意見を聞くことが必要であると強調、BNMに消費者団体との懇談を行うよう要請すると語った。
自動車保険は現在損害賠償支払いが保険料支払いの2倍以上にのぼっており、経営を圧迫しているためBNMが見直しを検討している。業界筋は、新たな第3者損害補償規約によると、55歳以上の退職者や就職前の若者などは事故により死亡しても補償の対象外となり、残された家族が補償を受け取れないことになっていたりと、一般の人々の生活に影響が出る可能性があると指摘。しかし検討会には保険業界代表のみ呼ばれており、消費者団体や非政府組織(NGO)、法曹界の意見が反映されていないとの批判が出ている。これに対しBNMは、5月に検討書が提出されるときに各方面の意見を聞く機会を持つと説明している。
政府は2010年予算案発表の際、第3者の障害・死亡に付与する強制自動車保険の導入を検討すると発表していた。

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