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政治

2008年4月29日

与党系慈善団体で違法資金移転の疑い

〈ペタリンジャヤ〉
セランゴール州与党・統一マレー国民戦線(UMNO)所属の前議員の配偶者によって結成された、「セランゴール州議員、州首相の妻による福祉慈善団体(バルキス)」が、総選挙で与党が敗れた直後、協会資金990万リンギ(約3億2,800万円)を別の団体口座に移していたことが発覚、違法でないかとの疑惑が持ち上がっている。
バルキスは、州所属の企業などから資金を募り、低所得家庭や学生の支援、身寄りのない母子家庭のための宿泊施設などを提供したりする活動を行ってきた。代表は前セランゴール州首相モハマド・キル・トヨ氏の妻のザハラ・ケチック氏。総選挙で与党が敗れた直後の3月11日、ザハラ氏は緊急会議を開催、団体の解散と資金の移転を決定した。移転先は「国会議員、内閣大臣の妻による福祉慈善団体(バクティ)」で、総額は990万リンギにのぼるという。
セランゴール州のアブドル・カリド・イブラヒム首相によると、現在バルキスの行為が違法かどうか法律機関に確認中だが、資金の返還とバルキスの解散中止を求めているという。州政府側は、ザハラ氏は3月11日時点で州首相の妻としての地位を失っており、11日に会議を招集して会の意向を決定する権利はないと主張。さらに新首相の妻であるサバリア・トゥヌット氏がバルキスを引き継ぐべきで、解散を一方的に決定する権利はないと主張している。
早急に汚職摘発庁(ACA)、団体登録局(ROS)に調査を依頼するという。ザハラ氏は、3月11日時点ではまだ前首相が公務を行っており、バルキスの活動を同氏が行う権利があったと主張。資金移転については、新政府がバルキスの支援している学生への奨学金を停止する懸念があったためバクティに奨学金を継続する条件で委譲しただけで、疑われることは何もないと反論している。

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