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経済

2007年1月4日

セメント自動価格設定でコスト増懸念

〈ペタリンジャヤ〉

マレーシア不動産・住宅開発協会(REHDA)とマレーシア建築請負業者協会(MBAM)は2007年12月に共同声明を発表し、08年1月1日からセメントの安定供給を目的に導入される自動価格設定制度(APM)がコスト負担の増加を招き、今後の物件販売に悪影響を及ぼす、と主張した。
セメントの最終ユーザーを代表する両団体は、「セメント価格を一層上昇させようとする動きが、事業コストに打撃を与えるのは確実。新規の住宅物件や不動産物件の販売価格を上方修正することは避けられない」と述べ、業界や不動産物件の購入者の利益につながらないして、APMの撤回を求めた。さらにMBAMのパトリック・ウォン会長は、第9次マレーシア計画の各種開発事業で、セメント使用量が06年の1,950万トンから増加するとの見通しを示した。
政府はAPMを導入した場合、セメント価格がコストに従って自動調整されるため、セメントメーカーの利幅が適正化し、再投資が促進されるとしている。しかしREHDAとMBAMは、セメント価格が4カ月毎に見直されると、値下げではなく値上げの傾向が強まると懸念。ウォン会長は、政府が両団体への事前相談なくAPM導入を決めたことに失望感を表明するとともに、セメント価格が自由市場の原理で決定されるべきだとの考えを表明した。
また、REHDAのン会長は、価格統制がセメント不足という形で市場の健全さを失わせると指摘し、セメント輸入の必要性を強調した。ン会長によると、06年12月以降のセメント価格は50キロ袋当たり10.90リンギ(377円)だが、それ以前は9.90リンギ(342円)で、当時セメントメーカーの稼働率は60%にとどまっていた。セメント輸入が承認された場合、供給が持続するうえ、国内のセメントメーカーの競争や業務効率改善が促される見通しという。

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