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経済

2007年11月22日

プロトンがVW、GMとの提携交渉中止

〈クアラルンプール〉

国民車メーカーのプロトン・ホールディングスは、独フォルクスワーゲン(VW)及び米ゼネラルモーターズ(GM)と行っていた提携交渉の打ち切りを決めた。
プロトンの筆頭株主で、提携交渉をリードしていた政府系投資会社カザナ・ナショナルが11月20日、声明を発表した。ただし必要があれば、再び戦略的提携を検討することもあるとして含みを持たせている。VWとの提携交渉は2004年10月に開始、これと平行してGMとの交渉も今年初めにスタートしていたが、プロトンへの出資比率の問題などがネックとなって交渉が難航していた。
提携交渉打ち切りについてムサ・モハメド第2財務相は、プロトンの再建がある程度進み、品質向上や新車販売などが改善を見せていることを挙げた。8月に発売した「ペルソナ」は予約が2万2,000台に達するなど順調な滑り出しで、これを追い風に国内販売が回復基調にある。来年1月には「サガ」の代替モデルが出る見通しで、さらに2009 年1月をめどに多目的車(MPV)を開発する計画もある。販路についても、イランやタイ、中国といった新市場への進出に向けた道筋もつきつつある。
課題の一つだった品質管理についても、昨年677ポイントだった顧客満足度(CSI)調査が今年は713ポイントになるなど、大幅な改善を見せている。技術力については、英子会社のロータスよりさらにノウハウを仕入れることが見込めるという。

■アナリストらからは疑問の声■
一方、多くの自動車アナリストらは、プロトンの提携交渉打ち切り決定を、失望を伴った驚きをもって受けとめている。提携先模索が、プロトンに欠けていた新車の開発力、品質を維持する技術力、販売力を補うのが目的だとされていたためで、こうした課題をパートナー抜きに今後どうやって克服していけるかが不透明との見方が強い。
アライアンス・リサーチのアナリストは、決定が短期的な視点で下されたものだとしても、長期的な視点としては懐疑的だと指摘。プロトンに新型モデルを次々と投入することができるだけの販売規模があるかどうかは疑問であり、外資パートナーと結ぶことがこの問題への一つの解決策だったが、今後どうやってプロトンが競争力を維持していけるのかと疑問を呈した。

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