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やさしい中医学

2008年7月7日

足太陽膀胱経脈(あしのたいようぼうこうけいみゃく)

125膀胱経脈は、目頭を起点とし、後頭部、首を経由し、背中に左右2本ずつの経脈が流れ、膝の後ろで合流して1本になり、足の小指の爪の付け根の外側が終点となるという、最も経穴(ツボ)の多い経脈です。この2本の経脈のうち、1つは背中心と肩胛骨の間の中心線で第1線と呼ぶことにします。もう1つは肩甲骨の際を第1と平行に通ります。これを第2線とします。背中の経穴には、全ての臓腑の名前がついてます。背中を指圧をすると、気持ちいい、あるいは痛いなどの反応から、その人の弱い臓腑、疲れている臓腑を見つける事ができます。もちろん、筋肉痛や筋肉疲労で痛む事もあるので、「痛い」つまり「臓腑の異常」と安易に結びつける事はできません。その他の症状と総合して判断します。

 

例えば、目が疲れ易いと言う人の背中を指圧していった時、肝愈(かんゆ)という経穴で反応があったら、肝臓の疲れ、弱りが目に現れたと診断します。五行学では肝臓が目を司っているからです。また、この頃疲れ易いと感じている人の背中を指圧していった時、胃愈(いゆ)と脾愈(ひゆ)の経穴を押して「痛い!」と反応したら、胃の疲れ、食べすぎ、あるいは消化不良などが原因で疲れていると判断し、消化器系を強化・調節をしていくという治療方針をとります。つまり、背部の膀胱経脈を上から順に指圧する事で、どこに疲れや弱り、異常があるのか判断する目安になる訳です。また、背部を正しく指圧する事で、内臓を強化して生理機能を保ち、自己の治癒能力を高めていく事ができます。それによって抵抗力がつき、健康を維持していけるのです。

 

膀胱及び膀胱経脈に異常があると下記のような症状が出ます。

 

排尿困難、頻尿、夜尿、排尿時の痛み、排尿時の熱感、残尿感、尿量増加、おねしょ、頭痛、目の痛み、涙目、鼻詰まり、鼻水、鼻血、精神障害、膀胱経脈運行部位の痛み、麻痺等

 

先に述べたように、背中を指圧して、反応があった経穴を重点的に指圧すれば良いのですが、より効果をあげるには症状に応じて下記の経穴も指圧してみて下さい。

 

腎愈 

上記で示した第1線上、第2腰椎の突起の下の左右。排尿に関した症状に

大腸愈 

第1線上、第4腰椎の突起の下の左右。背痛、腰痛、便秘 に

承山 

ふくらはぎの脹らみの下。浮腫、便秘、腰痛に

昆ろん 

外側のくるぶしの後ろの窪み。首のこり、痛みに。 妊婦は使用禁止

 

親指の先の腹を使って、ゆっくり指圧してください。

 

文=島田久仁子(Kuniko TCM & Healthcare 中医師)

 

1991年来星。針灸師の教育を受け、診療所に勤務。「天気ヘルス」を設立し、太極拳、気功、骨格運動、家庭の中医学等、自己の治癒力を高める指導を始める。当地の厚生省による中医師及び針灸師国家試験制度の実施にあたり、新加波中医学院にて6年修業。国家試験を経て中医師及び針灸師として認定登録。新加波中医師公会会員。恩師曹光裕博士に師事。中華医院所属。現在「天気ヘルス」を「Kuniko TCM & Healthcare」と改め、上記の指導に加え健康相談及び治療を行っている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.125(2008年07月07日発行)」に掲載されたものです。

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