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やさしい中医学

2008年10月6日

督脈と任脈

131これまでに12経脈を見てきました。12経脈はどれも身体内部で各臓腑につながっており、その臓腑から体表面に現れています。そして常に左右対象に、存在しています。今回ご紹介する、督脈と任脈は、下腹部から体表面に現れて、背中心と前中心を通るので、一本ずつになります。

 

背中心を通る督脈は、肛門を起点とし、お尻から背、首、頭部、額と中心を通り、鼻の下が終点です。身体の陽の気(エナジー)を調整しています。一方、任脈は会陰から出発し、下腹部、胸を通り、下唇の下につながっていて、陰の気(エナジー)を司っています。舌を上顎に付けることによって、身体の陰陽がつながるわけです。これは、気功の呼吸法をする時に重要な役割をはたし、呼吸に依って陰陽を身体に巡らせる基本となります。

 

督脈の流れに異常が出ると、背中の強張、痛み、頭痛、腰痛内臓疾患、精神不安定などが現れます。任脈に異常が起こると、泌尿生殖器系の疾患、腹部のこり、内臓疾患、精神不安、虚弱、精力減退等が見られます。

 

腰陽関

第4腰椎の突起の下の窪み 、腰痛、下肢の麻痺、生理痛、精力減退に

命門

第2腰椎の突起の下の窪み、腰陽関と同様及び、頻尿、下痢、生理不順、腰背強張、手足の冷えに

大椎

第7頚椎(首を前屈した時一番突出する骨) の下の窪み、発熱、咳、喘息、肩首の強張、頭痛に

百会

頭頂部の中心線と両耳の尖った所をつなぐ線上の交叉点、頭痛、眩暈、脱肛、内臓下垂、健忘に

上星

髪の毛の生え際より親指の横幅分頭部に入ったところ、頭痛、目の疾患、鼻の疾患

気海

へそより指2本幅分下、強壮、下腹部の疾患、生理不順、泌尿生殖器の疾患

 

図が小さい為に、指圧したくても分かりにくい箇所もあった事かと思います。皆様に中医学の事をご紹介できたこと、感謝しております。バックナンバーもありますので、是非自宅などでやってみてください。またいつか、違った形でご紹介していく機会があることを願っています。ありがとうございました。

文=島田久仁子(Kuniko TCM & Healthcare 中医師)

 

1991年来星。針灸師の教育を受け、診療所に勤務。「天気ヘルス」を設立し、太極拳、気功、骨格運動、家庭の中医学等、自己の治癒力を高める指導を始める。当地の厚生省による中医師及び針灸師国家試験制度の実施にあたり、新加波中医学院にて6年修業。国家試験を経て中医師及び針灸師として認定登録。新加波中医師公会会員。恩師曹光裕博士に師事。中華医院所属。現在「天気ヘルス」を「Kuniko TCM & Healthcare」と改め、上記の指導に加え健康相談及び治療を行っている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.131(2008年10月06日発行)」に掲載されたものです。

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